難民・移民について考える3冊

難民・移民について考える入口は、ひとつではありません。
制度やニュースから知ることもできますが、
哲学から考えることも、
人と人とのつながりから考えることも、
一人ひとりの人生を描いた物語から知ることもできます。
今回は、そんな異なる入口を持つ3冊をご紹介します。
■ 『現実を解きほぐすための哲学』
小手川正二郎/トランスビュー
「難民を受け入れる責任は、誰にあるのだろう。」
この本は、私たちの身近にある問題を、
哲学の問いとして考えていく一冊です。
性差、人種、親子、難民、動物の命など、
簡単には答えの出ない問題について、
誰かの意見をそのまま受け取るのではなく、
「自分はどう考えるのか」と立ち止まるところから始めます。
難民問題についても、
遠い場所で起きている出来事としてではなく、
自分自身が考える問いとして向き合う入口になります。
■ 『うしろめたさの人類学』
松村圭一郎/ミシマ社
「誰かを助けたい。
でも、その関係は本当に対等だろうか。」
寄付すること。
援助すること。
働くこと。
買うこと。
私たちの日々の暮らしのなかには、
人と人とのさまざまな関係があります。
この本は、そうした関係のなかで生まれる
「なんとなく気になる」という感覚を手がかりに、
社会の仕組みや人とのつながりを考えていきます。
支援する側と、支援される側。
その関係を単純に分けるのではなく、
「誰かのためにすること」とは何なのか、
少し立ち止まって考えたい人におすすめしたい一冊です。
■ 『マッドジャーマンズ ドイツ移民物語』
ビルギット・ヴァイエ 著
山口侑紀 訳/花伝社
1970年代末から、
多くのモザンビーク人が労働者として東ドイツへ渡りました。
この本は、そこで暮らした人たちへの取材をもとに描かれた
グラフィックノベルです。
故郷を離れ、別の国で働き、暮らすこと。
そこで何を見て、
どんな人と出会い、
どのような人生を送ったのか。
制度や統計だけでは見えにくい移民の歴史を、
一人ひとりの人生からたどることができます。
「移民」という言葉の向こう側にある、
それぞれの生活や選択に触れたい人に読んでほしい一冊です。
気になった一冊を開いてみると、
それまでとは少し違う問いが見えてくるかもしれません。
NEW DAWNではこれからも、
難民・移民について知り、考える入口になる本を紹介していきます。
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